「反モルモン」出版物の焚書


モルモン教会は、長年にわたって教会やジョセフ・スミスを批判する出版物を処分することを奨励してきた。教会所有の新聞「デゼレト・ニュース」は、1953年5月16日付けで以下のような恥ずべき記事を掲載している。

善良なスベン・A・ウィルマンは、仕事から帰ると、嫁に行った娘が自分にもよく理解できる英語で話すのを見て笑みを浮かべた。彼はスウェーデン中のさまざまな古本屋でのパートの仕事に就いており、反モルモンの出版物を見つけては焼却処分しているのだ。このウィルマン長老は自らを反モルモン出版物処分委員会の唯一人の委員に任じ、活動を続けている。

この記事からは、教会に批判的な書物を焼いてしまうことは、教会員にとって誉れある行いのような印象を受ける。

1965年に、テキサスでの伝道から帰還したブリガムヤング大学のある学生が、反モルモンで有名なタナー夫妻のもとを訪れ、伝道中に、反モルモンの書物を図書館から排除するように指示されたと語っている。彼によると、教会が出版したモルモン教会関連書籍一式を図書館に持っていき、教会関連の古い書籍と交換するように指示されたという。こうしてモルモン教会を批判する出版物を図書館から取り除くのである。テキサスではこれが大変うまくいき、多くの反モルモン出版物を図書館から排除できたと語っている。このような企てが行われていたことは、モルモン教徒であるサミュエル・W・テイラーによっても確認されている。

モルモンの宣教師が焚書キャンペーンに従事していたという事実が、膨大な発行部数を誇り、若者に大きな影響を与える「プレイボーイ」誌に掲載されたとなると、いくらモルモンタバナクル合唱団(教会が運営する世界的に有名な合唱団)が演奏ツアーをしたところで、教会のイメージを回復することは容易ではない。その記事は、マサチューセッツ州ノーザンプトンの図書館員ローレンス・ウィカンダーが書いたもので、最初は全米図書館協会発行の思想の自由に関する会報(1963年5月号)に掲載され、「プレイボーイ」に転載されたのである。ウィカンダーは、彼の勤務する図書館に現れてモルモン教会に関する書物のインデックスを検索していた二人の長老(モルモンの宣教師)について言及している。その二人の長老は、「改訂版」のリストなるものを渡して、「これらの書物は私たちの宗教についての真実を伝えるものです。私たちはモルモン教会について嘘を書いている他の書物を廃棄したいと思います。他の図書館では、そのような指摘をしたことを感謝してくれています」と話したのだと言っている。「プレイボーイ」での暴露記事の後、私の友人はそのような焚書キャンペーンがどれほどの規模で行われていたのかを調べた。多数の帰還宣教師は、アメリカ国内国外を問わず、そのキャンペーンに参加したことを認めた。しかし、いつ、誰が、どのようにそのキャンペーンを開始したのかは、当然のことかも知れないが、突き止めることはできなかった。われわれ教会員の中にも、自ら進んで教会に批判的な書物を探して処分するという恥ずべき業に何年も取り組んでいる輩がいある。私の兄弟のレイモンドは、図書館のスタンプが押された反モルモン書籍を何冊も持っている教会員と会ったことがある。その熱心な教会員は、大胆にも、一般大衆を守るためにそれらを盗んだのだと認めた。("Dialogue: A Journal of Mormon Thought", Summer 1967)

ここまで行くと、単なる「思想統制」にとどまらず、犯罪行為である。自分達の宗教こそがこの世の唯一真の教会なのだという彼らの信仰の熱心さが、このような暴挙をさせる誘因となっているのである。個人的に行っていたというのならまだしも、宣教師を使って行われたとなると、これはモルモン教会が組織ぐるみで行っていたということである。モルモン教会の公式な謝罪が必要である。

Part2

参考文献:"Mormonism - Shadow or Reality?" by Jerald and Sandra Tanner


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