ジョセフ・スミスはモルモン書の翻訳にあたりウリムとトンミムという解訳器を使ったと言っています。モルモン書の前書きとも言うべき『預言者ジョセフ・スミスの証』にこうあります。
「銀のつるにはめた二つの石も版とともに隠されていること―これらの石は胸当てに付けてあって、ウリムとトンミムを成す―」
この石(ウリムとトンミム)を帽子に入れジョセフは覗き込んで石に浮かび上がった文字を読み上げ書記者がそれを記述していくのが、モルモン書翻訳の方法でした。
また、一説によると「つるにはめた二つの石」ということでウリムとトンミムは眼鏡の形式をしていてそれを通して金版を読んで行ったとも言います。
この「ウリムとトンミム」はモルモンにとっては大変権威のあるものとして位置付けられています。
「アブラハムも,その時代に持っていたし(アブラハム3:1−4),アロンと
イスラエルの祭司たちも代々それを持っていた。(出エジプト28:30;レビ8
:8;民数27:21;申命33:8;サムエル上28:6;エズラ2:63;ネへミヤ7:65)
(略)アンモンもこの同じ宝石について次のように言っている。「これは…解訳器と言う。神の命を受けた人のほかには一人もそれを覗いて見ることはでさない。
見てはならないものを詮索してそれがために亡びるおそれがあるからである。およそ,これを覗いて見よと命ぜられる人を聖見者と言う。」(モーサヤ8:13;28
:13−16) ウリムとトンミムは,昇栄した人々の間で啓示を受ける道具として永遠にわたっ
て存在し,使用されるはずである。」(ブルース・R・マッコンキー 『モルモンの教義』)
また、単に解訳器であるだけでなく、栄を受けた義人がその「しるし」としてこの「ウリムとトンミム」を所有することになると教えているのです。
「その時、黙示禄第二章十七節に述べられている白い石は。それを受ける各人にとって一つの『ウリムととトンミム』になる。そして、これによって高位の王国に関することが知らされる」(教義と誓約130章10節)
それだけではありません。神様と御子イエス・キリスト天使達の住むところは一種の巨大な「ウリムとトンミム」であるとも言っているのです。
「神が住んでおられる所は、一つの雄大な『ウリムとトンミム』である。この地球は、聖められて不滅の状態になると、水晶のようになり、そこに住む者たちにとって一つの『ウリムとトンミム』になる」(同8〜9節)
整理するとこの「ウリムとトンミム」は
字が浮かび上がる形式か眼鏡の形式かは不明であるが解訳器である。
これを聖見者・預言者という連中は古今を問わず所持していた。
昇栄するとこれがもらえ、この石から神様の意思が伝えられる。
この石の大きな物に天の王国はある。
地球も将来この石のようになる。
ということになります。
では、この「ウリムとトンミム」の実体は何なのでしょうか?
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